催眠術師と聞くと何か魔法使いや超能力者の仲間のように思っている人もいますよね。
でも、それは大きな間違いで、催眠術とはきちんと根拠のある心理学や脳科学にもとづいた、立派な「技能」であり、簡単なものであれば練習次第でだれでも使えるものなのです。
もちろん、乱用しては困るものなので、簡単にそれを教えてくれる人はいません。
しかし、どうしたら催眠術師になれるのか、ということに関してはある程度道のりが決まっています。
今回は、そんな催眠術師への道のりについて迫ってみましょう。
催眠術師とは
催眠術師とは、簡単に言えば他人に催眠をかけて操る人。ということですが、これに資格はありません。
いわば、ライターやお笑い芸人、ナチュラリストやスピリチュアル何とかみたいなものと同じで、自分で「私は催眠術師です」と名乗りさえすれば誰にでも名乗れるものです。
そういう意味では、名乗りさえすれば催眠術師にはなれます。
といっても、もちろん名乗るだけでは催眠術を使えるようにはなりませんので、催眠術の技能を身につけなければいけません。
実際に催眠術を使えるようにする方法ですが、公のルートは存在しません。
ということで、なり方は一つ。
何らかの方法で催眠術のかけ方を知り、そのかけ方で経験を積んでいくしかないということですね。
催眠術師への道のり
では、具体的な道のりについて考えていきましょう。
先ほど書いたように、どうやって催眠術のかけ方を覚えていくのか、ということです。
催眠術師の弟子になる
実は一番多いのが、この催眠術師の弟子になるという方法です。
というのも、催眠術というのはそのかけ方に関しては、アプローチの方法から人それぞれで、決まった一つの方法は存在せず、一番確かなのは「かけることのできる人のやり方を教わる」というものだからです。
しかも、催眠術師にとって一番の問題は、経験をいかに積むかということ。
その点、催眠術師として仕事をしている人の所には、それなりにクライアントが訪れますし、実地で訓練するための条件も整っています。
催眠にかかったときの相手の表情や、雰囲気、そんな感覚的なものも、やはり実地で訓練する方がわかりやいのです。
ですので、一番の近道は、催眠術をプロとして行っている人の弟子に入って、そこで、直接催眠術を習うというものになります。
催眠術を実際にかけてもらって、一発でかかったらその人に習うと良さそうですね。
自称催眠術師も、この世界にはとても多いようです。
催眠術のノウハウDVDや動画を見る
これも最近は動画サイトなどでもよく見かけます。
また、アマゾンなどを見てみると、催眠術師になるためのハウトゥーDVDというのも結構存在しています。
では本当にこういうものに効果はあるのでしょうか。
これに関して、一概に効果があるとかないということは言えませんが、見てみる分には問題はありません。
なかにはきちんと催眠術師として活躍されている方の動画やDVDもありますから、きっとそれにはある程度の信ぴょう性はあるのだろうと思います。
とくに、動画サイトのものは無料ですので、見て損ということはないでしょう。
ただ、有料DVDなどを購入するときは、そのDVDを監修する催眠術師についてしっかりとリサーチをかけておくと良いかもしれません。
何度も言いますが、この世界、エセ催眠術師は結構多いのです。
催眠術の学校に通う
これも一つの手ですね。
実は日本のみならず世界的にも催眠術師になるための学校というのはたくさん存在していて、それなりの数の人がそこに通っています。
というのも催眠術師という物に資格はなくても、催眠技能士や催眠心理セラピストといった資格はあるからです。
もちろんどちらも民間の資格であって、国家資格でも公的資格でもありませんから、特別な資質がいるというわけではありませんし、資格がないままで催眠術師になっても違法ではありません。
しかし、民間であっても資格があればそこにスクールは存在するわけで、そういった教室はたくさん存在します。
また、ただ単に催眠をかけたい人用のスクールなども多く存在していますが、なかにはかなり怪しげなものもありますので、やはり事前に綿密な調査は必要です。
お金のかかることですし、宗教色の強いものもあったりしますので、そのあたりは自己責任で。
おすすめもしませんし、辞めといたほうがいいとも言えません。
催眠術の本を読む
実は一番おすすめしたいのが、これです。
というのも、催眠術という物が存在し、それにどのようなことができるのかというのは知っていても、催眠術というのが一体何で、どんな理論の上にあるのかは知らない人が多いからです。
やみくもに催眠術をかける方法だけしっても、やはりその理論と理屈を知らないのでは上達も遅いはずです。
一流の催眠術師の方になればなるほど、師匠や先生などに教わった方法だけではなく、催眠の理論と理屈を知ったうえで、自分なりのアレンジを加えて独自性を出すといわれています。
また、催眠療法士や催眠心理セラピストを目指している人であっても、というか、そういう人だからこそ、きちんと理論上の催眠術というのを知らなければいけません。
ですので、まずは催眠術に関する本をたくさん読んで、催眠術に詳しくなるべきだと、思います。
そうすれば、弟子入りすべき催眠術師が見つかるかもしれませんし、怪しいDVDを買わされることも、変な教室に通ってしまって後悔する危険性もある程度減るかもしれません。
まずは知識として催眠術を知ること。
それが一番のおすすめなのも、わかっていただけると思います。
催眠術本ならこれを読むべき4冊
ではここからは、催眠術を知るためのおすすめの本を紹介していきます。
世の中で悪用されている心理テクニック
著者:Birdie フォレスト出版
まずは催眠術や心理テクニックを悪用している、そんな世界を知っておきましょう。
というのも、これから催眠術を習う上で、まず悪徳な催眠術や心理テクニックについて、または洗脳のようなものについてよく知っておくべきだからです。
催眠術師をめざすからこそ「滅びろ、催眠術」と叫ぶ本著がおすすめなのです。
また、内容として、簡単に使える心理テクニックや、催眠テンプレートという、初歩的な催眠術のかけ方についての記述も存在します。
まず最初に読む本としては、最適な本といえるでしょう。
催眠術のかけ方
著者:林貞年 現代書林
催眠術界においては、ベストセラーにしてロングセラーそして大物が記した本が本著。
人物評に関しては致しませんが、催眠術界では名前の良く知られている人であって、催眠術関連の書籍などでは本当によく名前を見かける人です。
そんな林貞年著の本作は、とりあえず催眠術師を目指すなら、一回は読んでおくべき本と知られており、人によっては催眠術師のバイブルとさえ言われている必読の書です。
ここには、催眠術の論理的解明やその初歩的なかけ方、つまり論理とテクニックがわかりやすく解説されています。
深く催眠術に関しての知識をすでに持っている人にとっては、ありきたりのことしか書いていませんがビギナーの入門書にはぴったりの内容。
まずここから、催眠術について知っていく、そんな本なのです。
催眠術入門 自分と他人の心を自在に操る心理術
著者:多湖輝 ゴマブックス
催眠術を、身近なことに応用してより良い生活を送るべく書かれたのが本著。
禁煙や禁酒、ダイエットから、記憶力の向上や快眠に至る方法など、催眠術によって得られる日常の生活の向上効果を知ることができる本になっています。
もちろんビギナーでも読みやすい本ですが、内容の最後の方はやや上級者向け。
様々な本を読んで勉強を重ね、この本の言わんとすることがわかるようになってきたら、かなり催眠術への理解が深まったと感じて良いかもしれません。
とくに本著では、催眠術と超能力や霊能力といったものを完全に切り離し、そういったオカルトではないと力説しているあたりに、注目して欲しいと思います。
人の心を操る催眠術 「ブレイン・ハック」
著者:中井英史 フォレスト出版
自らも催眠術師であり、また、多くの催眠術師を育てたという中井英史氏。
そんな彼が、催眠術とは特別な何かではなく、誰にでもできるテクニックなのだと力説しているのが本著です。
そのメソッドである「ブレイン・ハック」という方法を紹介している本です。
本著の中で中井氏は、自ら開発した「ブレイン・ハック」という催眠術の方法を惜しげもなく全公開。
ある意味、これ一冊で、催眠術師になる為の方法がほとんど知れてしまうといったレベルで内容の濃い一冊となっています。
もちろん理論を知るだけでなれるものではありませんが、催眠術師を目指すなら知っておいて損はないでしょう。
その他 読み放題の本
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まとめ
まずは催眠術について知ろう
催眠術師になる時、最も警戒すべきは、催眠術師になるためにお金を払うという行為。
形のあるものでもなく、またはっきりと世の中で価値を認められていないものに対価を払う時には、細心の上にも細心の注意が必要です。
ですから、まずは本を買う、くらいの出費にとどめておくのがよいでしょう。
そして、たくさんの本を読み催眠術に対してある程度の知識と常識が身に付いたら、その時、あなたが今後どうするかを決めるのでも遅くはないはずです。
もしかしたら、本を読むだけで身についてしまう人もいるかもしれませんし。
以上「催眠術師になる方法を紹介!読んでおくべきおすすめの本」でした。