ハッピーエンドの本、読んだ後優しい気持ちになれる本は、私たちの心をスッキリと浄化してくれます。
心が疲れたと感じる時こそ、そんな本を読んで元気をもらいたいですね。
今回は、読むと心が温まる、幸せな気分になる本の数々をご紹介します。
ほっこりとした気持ちで、思いっきり本の世界を楽しんでくださいね。
幸せな気分になる本
阪急電車|有川浩
電車の中で出会う人々のそれぞれの日常、交錯するストーリーを描いた一冊です。
迷惑な人、事情を抱えている人、高校生、大学生、社会人。
それぞれの人間性や温かみがよく伝わってくるエピソードの数々に、思わずあなたも共感するはず。
ちょっぴり笑えるシーンもあり、「人間っていいな」と改めて思わせられます。
阪急電車は映画化もしているので、映画を観る前に原作を読んでみると、より深く楽しめるでしょう。
赤毛のアン|ルーシー・モード・モンゴメリ
誰もが知る名作、赤毛のアン。美しいグリーン・ゲイブルズで成長するアンの姿に、微笑ましく、時には涙し、共感しながら読むことができます。
孤児だったアンを引き取って育てるマシューとマリラの、不器用だけれど深いアンへの愛情に、思わず心打たれます。
子供の頃に読んだという人も、ぜひ大人の感覚でもう一度読んでみてください。
アンの健気な姿から、大きな勇気をもらえることでしょう。
羊男のクリスマス|村上春樹・佐々木マキ
村上春樹が文章を書き、佐々木マキが絵を描いている絵本です。
村上作品でおなじみのキャラクター羊男が、聖羊祭日に穴のあるリングドーナツを食べてしまい、呪われてしまうというところから始まります。
不思議で、はかなく、個性的なキャラクターに魅了される作品です。
村上春樹ならではの独特な雰囲気が漂いながら、どこか懐かしい感覚もあります。
佐々木マキのイラストが非常に味わい深く、最後まで楽しく読めます。
絵本ですが大人が読んでも楽しめる、ほっこりとした気分になれる一冊です。
君のためなら千回でも|カーレド・ホッセイニ
アフガニスタンから始まるこのストーリーは、宗教と人種というテーマの歴史的フィクションです。
タイトルから恋愛小説を連想する人も多いかもしれませんが、これは壮大な友情の物語。
誰もが経験したであろう、幼少期の純粋さ、まっすぐさ、そして残酷さが生き生きとリアルに描かれています。
ラストの感動はとても美しく、心に響く作品です。
ラビット病|山田詠美
わがままな日本人のゆりと、黒人男子ロバートのラブラブな日常を描いた作品。
バカップルの何気ない日常のようでありながら、読んでいるうちに温かい気持ちになり、大切なものが何なのか思い出させてくれる一冊。
笑って、泣いて、嫉妬して、二人が少しずつお互いのことを知っていく姿に、胸の奥がキュンとするでしょう。
強運の持ち主|瀬尾まいこ
売れっ子占い師のルイーズ吉田のところには、色々な悩みを抱えた人がやってきます。
優しい雰囲気があふれる連作短編で、それぞれのキャラクターがなんとも良い味を出しています。
思わずクスッと笑えるシーンもたくさんあり、楽しく読んでハッピーな気持ちになれる作品です。
プリズンホテル|浅田次郎
極道小説で売れっ子になった木戸孝之介には、ヤクザの大親分の仲蔵という身内がいます。
彼はホテルのオーナーになったのですが、なんとそのホテルは任侠団体専用ホテル。
冷たいようで温かい、奇妙なようで共感できる、素敵なキャラクターたちが次々と登場します。
そんな「プリズンホテル」で起こる日常を描いたシリーズの第1作は「プリズンホテル1 夏」で、四季にわたって続編が続く人気シリーズ。
クセのあるキャラクターの深い優しさに共感し、思わず涙してしまうシーンも満載です。
彼女のこんだて帖|角田光代
女性の心情を書かせたら天才的な角田光代の、お料理にまつわる短編集。
巻末には写真付きレシピも紹介されており、料理に興味がある人にオススメの一冊です。
リレー形式で紡ぎ出されるショートストーリの一つ一つに温かみがあり、料理を鮮やかに想像しながら読むことができます。
読み終わると、大切な誰かに料理を作りたくなる作品です。
カフーを待ちわびて|原田マハ
沖縄県で雑貨店を営みながら暮らす明青のもとに、一通の手紙が届きます。
なんとそこには「私をお嫁さんにしてください」という内容が。
ミステリアスな幸という女性と、左手が不自由な明青が少しずつ心を通わせていく中で、秘密が明らかになっていきます。
2006年に第一回日本ラブストーリー大賞を受賞した、原田マハのデビュー作。
タイトルのカフーとは、沖縄の方言で「いい知らせ」「幸せ」の意味を持っています。
人との繋がりの素晴らしさを感じられる一冊です。
夜のピクニック|恩田陸
高校生活最後のイベント「歩行祭」は、全校生徒が夜通し80キロを歩き通すという伝統行事。
甲田貴子は、人知れずある誓いを胸に抱いて歩行祭に臨みます。
誰にも言えない秘密、学校生活の思い出や友人、将来の夢など、高校生のみずみずしい感覚と心の揺れが、ひしひしと胸に迫ってくる物語。
本屋大賞を受賞した、永遠の青春小説。
カラフル|森絵都
死んだ人間の魂が、下界の人間の体の中に入り込み、自分の心を見つめ直していくというストーリー。
とても読みやすい森絵都の作品は、思春期の心の動きをリアルに描き出しています。
輪廻のチャンスを与えられた主人公、カラフルな世の中、自分だけに見える世界。
読後は様々なことを考えさせられると同時に、心から「前向きに、自分らしく生きよう」と思える作品です。
西の魔女が死んだ|梨木香歩
中学に入り、どうしても学校へ足が向かなくなった少女、まい。
初夏へと移り変わるひと月あまりの時期を、祖母の家で過ごすことになります。
西の魔女と呼んでいる大好きなおばあちゃんから、魔女の手ほどきを受けるまいは、人生の大切なことに気づかされていきます。
幸せになるための方法は、他の誰でもない自分自身が知っていること、希望は自分で見つけ出すこと、という魔女の教えに、まいの心は成長していきます。
共感できるポイントがいっぱいで、ラストには深く感動できる一冊です。
下町ロケット|池井戸潤
研究者の道をあきらめ、家業の町工場で働く佃航平。
ある日、商売敵の大手メーカーから理不尽な特許侵害で訴えられてしまい、取引先を失い窮地に追い込まれてしまいます。
そんなある日、国産ロケットを開発する巨大企業からある部品の製作を持ちかけられます。
男たちの夢が詰まったヒューマンドラマに、あなたも興奮すること間違いなし。
感動のエンターテイメントに、読後は大きな充実感を得られるでしょう。
花まんま|朱川湊人
大阪の下町を舞台にして織りなされる、傑作短編集。
昭和30〜40年代の大阪で、当時子供だった主人公たちの思い出が語られます。
少し怖くて不思議な出来事、ほろ苦い体験やほっこりする話など、深い感動と懐かしさが、じわじわと心に染み込むストーリーです。
思い出のとき修理します|谷瑞穂
心に焼き付いて離れない苦い思い出、いつも微かな痛みを伴う悲しい思い出は、どんな人にもあるでしょう。
そんな思い出を「修理」することができたらどうだろう。
ちょっと不思議な連作短編シリーズは、私たちの心のすき間に入り込み、じんわりと温かい気持ちにさせてくれます。
辛いこと、悲しいことを乗り越えて、新しい第一歩を踏み出すための、前向きな一冊です。
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まとめ
幸せな気持ちになるには、辛いことや悲しいことも時には必要なのかもしれませんね。
人との繋がり、自分を見つめること、悲しみを乗り越えることなど、人生にとって大切なものに気づかせてくれる小説は、あなたにとってかけがいのないものになるでしょう。
ぜひお気に入りの一冊を見つけて、優しい気持ちで眠りについてはいかがでしょうか。
以上「【おすすめ癒しの本】心が温まる・幸せな気分になる本15選」でした。