時計は大人のアクセサリー。
もちろん機能性も大事ですが、腕時計は腕に着けている人の人格や人となりを表現する名刺代わりにもなりますから、デザイン性や個性はマスト。
そこで今回は、そんな個性を彩る時計メーカーを紹介していきます。
といっても、ロレックスやフランクミュラーなどの良く知られているメジャーブランドではなく、より個性の追求に一役買うような、素敵な国内メーカーをご紹介します。
ARKRAFT(アークラフト)
アンティークを手作りするクラフトマンシップ(職人芸)。
東京の下町、蔵前にアトリエ兼店舗を構えるARKRAFTは職人気質のクラフトマンのお店。
当然、一つ一つがある意味一点物といっていい時計ばかりで、そのこだわりぬいた素材や職人としての技術の高さは、そこに間違いなく時計を愛する心を感じる作品ばかりです。
とくにARKRAFTの作品たちは、その自然な風合いに特徴があり、アンティーク感を演出するVINTAGEのシリーズは、そこに自然に積み重ねられた時の流れを感じるほどに温かみを帯びてしっくりとくる風合いです。
買ったばかりなのに、なぜか昔からその時計を持っていたかのような錯覚にとらわれそうな、もしくは、代々受け継がれてきた大切な物のような気持ちにさせてくれる、そんな腕時計。
しかも、時計ケースや文字盤、ベルトなどを複合的に組み合わせることによって、世界でたった一つのデザインを作ることも可能です。
そんな高級感のあるブランドではありますが、その値段は高いものでも3万円前後とリーズナブルな物ばかり。
腕に着けていて、そんな値段の安さを感じさせないしっかりとした貫禄さえ感じるその腕時計。
こういったものに使う言葉ではないかもしれませんが、コスパも抜群です。
当然ハンドメイドですから、いつでも修理を受けてくれますし、部品が廃番になっていない限りほぼすべてが修理可能。
時計への愛を感じる、そんなハンドメイドメーカーです。
Finley silver Small 43,200円
ARKRAFTらしさを堪能できる作品。
使い方や手入れの方法によって錆の出方が変わるように「シルバー」が使用されていたり、文字盤に「白蝶貝」を使用することで斬新でどこか品のある雰囲気を演出している。
しっとりとした牛革の風合いとシンプルな文字盤の印象は、決して腕時計だけが主張せず、それでいてほかのアイテムに埋没しない絶妙な個性を発揮しています。
Mora 24,840円
まさに時を演出する、ヴィンテージを感じる時計。
昭和モダンを感じさせるような数字の文字盤と、長い時の中で摩耗したかに見える竜頭(りゅうず:ねじを巻くためのつまみ)など、そのこだわりは細部にまでしっかりと反映されています。
SPQR(スポール)
セクレタリー(秘書)のような腕時計。
時計の最も重要なポイントである、時を知るという機能。
その機能を思う存分に使うためには、そこに飽きの来ないしっかりとした愛着感というものは欠かせません。
それはある意味、腕に巻き付けた秘書のようなもの。
そんな、機能性を十分に発揮できる飽きの来ない愛着感を追求し続け、今や時計愛好家にとっては有名ブランドとも言っていい存在になったのがSPQR。
“Superiore Precisione Qualita Riservato”(卓越した精緻さと品質を約束します)というイタリア語が由来のそのブランドは、まさにブランド名に恥じない作品をこの世に送り出し続けているのです。
それはまさに、安定という名の個性。
決して奇をてらわず華美に走ることもなく、ただただ高品質で人間の心に安らぎと落ち着きを持たせてくれる腕時計を追求してきたSPQRは革バンドの時計もメタルバンドの物もまさに洗練されたという言葉がよく似合います。
とはいえ、そこに挑戦という概念がないかといえばそんなことはありません。
日々、より高品質を求めていくという挑戦は言うまでもなく、日本の伝統工芸とのコラボレーションを実現させるなど高品質と安定感を保ったまま、より上質な挑戦を続けてもいるのです。
そんなSPQRのブランドの特徴は、当然自分用に買うのもよいのですが、プレゼントにもピッタリ。
年齢や性別、社会的地位や趣味趣向を選ばない、シンプルでスタンダードなそのブランドコンセプトは、送り先の生活にもノンストレスで溶け込んでいく万能さ。
まさにそこには「王道」という名の光輝く個性を感じる、そんな時計なのです。
「秋津(とんぼ)」モデル 有田焼裏蓋バージョン 9本限定 399,600円
日本の伝統工芸である有田焼の白磁を文字盤と竜頭にぜいたくに使った作品。
日本が世界に誇る工芸品とのコラボを実現させてきたSPQRならではのそのスタイルは、先進性の中にある伝統の貫禄と落ち着きが絶妙なマリアージュを感じさせます。
「勝ち虫」の異名で縁起を担ぐ「秋津(あきつ)」をモデルにした世界で9本だけの限定腕時計です。
Ventuno pr「SS+観音開きバックル腕時計」59,400円
シンプルで機能性の高いチタンボディーにしっかりとした機能を備えたベーシックなモデル。
スーツの袖先にしっくりとおさまって、それでいて大人のおしゃれ感をしっかりと感じさせてくれるスタイルは、持つ人の人となりを感じさせてくれる名刺代わりの一本です。
M-Watch Studio
時計作家の秘密部屋。
手作り時計に魅せられた一人の人間が、脱サラをして夢をかなえた秘密の部屋。
そんな、男のロマンを体現したかのようなメーカーこそ、手作り時計作家増田清一郎がこの世に作品を送り出し続けているM-Watch Studioです。
そんなM-Watch Studioの作品たちは、まさに夢をかなえた一人の男のトイボックスのおもちゃたち。
独特のデザイン性と夢とファンタジーにあふれるアイデア、そして、時計を作ることが楽しくて仕方がないという思いが伝わってくる遊び心満載のデザイン達。
クールありキュートありファニーあり、ありとあらゆる発想と想像があふれ出したかのようなその作品群は、一言にその特徴を言い表すのが困難なほどにバラエティーに富んでいます。
なぜならそれは、時計作家増田精一郎氏の頭の中そのものだから。
物づくりを愛し時計を愛し続けている一人の男の頭の中にある、無限のイマジネーションの小宇宙から零れ落ちた星屑たちこそがその作品だからなのです。
この世のどこにも存在しない、まさにオンリーワンの輝きがそこにはあるのです。
ですから、もし、その世界観に惚れこむことができたなら、その作品たちはすべてがあなたにとってのお気に入りになることでしょう。
そして、その時計を腕に着けたその瞬間から、その時計を通してあなたの個性はあふれ出します。
ひとつの時計が持つ、創造という名の限界への挑戦があなたのイマジネーションを刺激して、新しい世界を作り上げていくのです。
MINASE
時計業界に風穴を開けるドリル。
1963年精密機器に使う工具メーカとして誕生した「協和精工株式会社」。
その、決して大きくはない工具メーカーの歴史を変えたのが先端刃の大きさが0.03ミリという驚異の精密性を誇るドリル歯の制作でした。
そのドリルは、今や、スマホや携帯電話、そして自動車のエンジンに航空機の精密部品、医療機器、注射針の穴開けなどの分野において欠かすことのできない工具となっています。
そしてそれは、時計の竜頭の穴あけにも威力を発揮、そこから時計メーカMINASEは始まったのです。
そう、精密工具メーカーであったその最高レベルの技術をもって時計ケースの製造に着手し、そのまま総合時計メーカーとして、時計業界への参入を果たしたのです。
そんなMINASEの時計の特徴は、なんといってもその優れた機能性。
日本の工業技術の高さと、職人に受け継がれて来たその職人魂の結晶ともいえるMINASEの時計は、まさにメイドインジャパンの輝きそのもの。
今では、スイスという時計の本場にその販路を拡大し、La maison de l’horlogerie」(ラ・メゾン・ド・オロジュリー)というジュネーブの高級時計専門店に作品を並べるまでになったのです。
そんなMINASEのブランドロゴは、すべての始まりといっても過言ではない、ドリルの刃先を模したもの。
そしてMINASEのその名は、工場のある秋田県皆瀬から名前をとっています。
つまりそれは、どれほど販路を拡大しようと名前が有名になっていこうとも、その原点を忘れないという職人たちの心意気そのもの。
まさに、日本が世界に誇る時計の匠なのです。
FIVE WINDOWS(ファイブウィンドウズ) midsize ブラックケース×ブルー限定10本 378,000円
スクエアの文字盤から感じる高級感は、先進的なデザインでありながら温もりを感じさせる飽きの来ないスタイル。
個性と落ち着きが高いレベルで調和する、ハイレベルな一品です。
現在限定版として「ブラックケース×ブルー限定10本」、「ピンクゴールドカラーが限定数(378,000円)」が販売中です。
まとめ クラフトマンの息吹を感じる
いかがでしたか。
どれも、時計に携わるクラフトマンたちの熱い情熱と、その息吹を感じるものばかりですよね。
そして、その情熱と息吹のこもった時計は、あなたの腕にはまったその時にこそ、まさに産声を上げて一つの作品として完成するのです。
そう、それを完成させるのはあなたです。
それぞれ個性にあふれた作品の中で、あなたの心の琴線に触れた一つを、その腕にはめることで完成させてみてはいかがでしょうか。
以上「【高級腕時計】まだ知られていないオシャレな腕時計ブランドまとめ」でした。