個人事業主にとってホームページは絶対に不可欠なもの。
ネット内でその存在は看板であり、パンフレットであり、チラシであり、そして、受付窓口でもあるという役割が非常に大きいものになります。
ところがネット上には個人事業主のホームページはそれこそ星の数ほど存在します。
そんな沢山のページの中で注目されるには、ある程度の特徴をもって個性的なページであることが必要ですが、それよりも大事なのが基本。
基本をきっちり抑えないと、特徴あるページ作りの第一歩すら踏み出せないのです。
必ず押さえておくのは【構成のわかりやすさ】
ホームページとしての楽しさやおしゃれさ、個性なんて言うのはなかなか出せるものではありません。
それよりもまず気をつけなくてはいけないのが、読んでしっかり内容がわかるという当たり前のわかりやすさです。
まずは全体の構成についてわかりやすさを徹底していきましょう。
何をする仕事かをきちんと伝える
特に士業系の個人事業主のページでよくみられるのが、何をするのかよくわからないホームページです。
たとえば「評判の弁理士です」とか「信頼される公認会計士です」なんて書いているだけで、あとは値段と住所などが書いているだけのホームページです。
しかし、よく考えてください、一般的に普通の人は「弁理士」が何をする仕事か知りません。
ここで、例えば「弁理士って何だ?」のようなQ&Aのような文章を付けてやることで、弁理士の説明にもなりますし、検索にも引っ掛かりやすい雑学系のページにすることもできます。
できる事とできない事をしっかりと書く
それがなにをやる仕事であれ、できる事とできない事というのは必ずあります。
たとえば誕生日ケーキに絵を描くのが得意なケーキ屋さんであれば当然それは書いておく必要がありますし、逆にできないのであれば、「できない」と書く必要があります。
こう書くと、出来ることを書くのは構わないけれどできない事を書くのは気が引けるという人もいるかもしれません。
しかし、この「できない」ことを書くというのは、もちろん無理な注文を受けないためでもありますが、実は店の信頼度を上げる効果もあります。
まずは「できない」という主張はとても真摯で真面目に見えます。
そして、それ以上に「できない」という主張をするというのは、店のポリシーを主張しているようにも見えるのです。
誕生ケーキに絵をかくようなことをしないケーキ屋さんだからこそ、そういう店に頼みたいという人は結構いるものです。
ターゲットをはっきりと書く
あなたの仕事、もしくはお店がなにを売っているかを伝えるのは当たり前です。
しかし、個人事業主のホームページにおいては、それよりも誰に売りたいのかをきちんと書く、つまりお店のターゲットを絞ってそれを主張するというのも同じくらい大事なことです。
一言に、例えばパン屋さんだとしても、そのパン屋さんのメインターゲットというのは色々あるものですし、実は、サイトを検索する人も、それをもとに探すものです。
特に、実店舗を構えている場合、検索の基本は「場所 特徴 職種」です。
この検索の基本である3ワードは、職種つまり「パン屋」ですとか「ラーメン屋」というもの以外すべて「ターゲット」に関するワードです。
たとえば「福岡(場所のターゲット) 量が多い(特徴のターゲット) ラーメン屋」といった感じです。
ホームページというのは、この検索というのが大きく左右するものですから、こういったターゲットを意識した文章を乗せておくことが重要です。
文章がある程度かける人向け 文章のわかりやすさ
次にわかりやすい文章を書くことに気を付けます。
結論から雰囲気よく書く
ホームページの文章とは、店の雰囲気や仕事のイメージを決めてしまうものです。
たとえば、量と食べ応えが売りのハンバーグ屋さんの文章の出だしが「そよ風薫るうるおいの店内で……」だと、もはやお店の良いところは全く分かりません。
かといって「迫力のパンチ」ですとか「過激な雄たけびがこだまする」から書いていくと何屋さんかわかりません。
であれば、ホームページの文章は、お店の雰囲気や特徴を表すスタイルの文章の中に店の特徴や売りをしっかりと書いておくことが必要なのです。
たとえば「あふれ出す肉汁の爆弾がハンバーグの真価を進化させた」などと書いているとどうでしょう。
もうこれは、食べ応えが売りのおいしいハンバーグ屋さんであることが、こちらが説明しなくても伝わると思いませんか?
長く良い文章を書こうとしない
これはブログの記事などをよく書いている人にありがちなのですが、やたらと長い文章を書く人がいます。
しかもそこには、確かにこの人は文章が得意なんだろうなと感じさせる高度な言い回しやたとえ話が存在していて、確かに文章としては読みごたえのあるものだったりします。
しかし、これではホームページの文章としてはダメなのです。
ブログに記事を読みに来る人というのは、そのサイトに来た段階で文章を読む気があってきているわけですよね。
しかし、個人事業主のホームページにきている人はそんなことをしに来ているのではないのです。
大事なことは、出来るだけ簡単にそして特徴をしっかりと伝えることで、そこに立派な文章はある意味必要ではありません。
ホームページに長い文章を書くというのは、ショーケースに取扱説明書を並べているようなもの。
だれもそれは読みませんし、心も引かれません。
顧客体験を誘導する
もちろん売っている商品や提供するサービスの宣伝は必要です。
しかし、それだけでは不十分で、そこには「顧客体験」の誘導、つまり、それを購入した場合どんないいことがあるかというのを書かなくてはいけません。
具体的には「おいしいラーメンです」ではなく「忘れられない味です」と書いた方が心を惹かれるということですね。
こういう、商品やサービスを購入した後、顧客がどんな体験をすることになるのかという未来予想を事前に書いておくことで、より具体的な顧客体験を顧客が想像しやすくなるのです。
文章が不得意な人向け 文章のわかりやすさ
文章が不得意でも文章は書かなくてはいけません、大事なのは無理をしないことです。
とにかく文章は短くコンパクトに
文章が不得意な人が長い文章を書くと、これは悲劇です。
もう文章を読んでいる途中で、一体この人は何を書きたくてなにを伝えたいのかということが全くわからなくなってしまい、読んでいるのが苦痛になってきます。
もはやその人から商品やサービスを買うなんて言う段階に至ることはなく、内容すら読んでもらえません。
ですから、文章は必ずコンパクトに書くことです。
それこそ、本当に文章がまるっきり不得意ならば、箇条書きでも構わないのです。
とにかく読んでくれる人がわかるというのが一番大事なことなのですから、無理して長い文章を書いても意味はないのです。
スタートとゴールに注意する。
文章が不得意な人の文章の特徴に、スタートとゴールが違うというものがあります。
言うなれば「私はプロ野球が甘くておいしいです」のような文章なのですが、こんな風に表現されるとそんな文章は存在しないように思えますよね。
しかし、実は、この手の文章はたくさん存在します。
多いのは理念や目標を書いている文章で「私のお店のモットーは有機野菜をつかって……」とお弁当屋さんが書いているうちに、なんだか有機野菜がどれだけ体にいいかという説明が盛り上がった挙句。
「体に安全な野菜が子供たちの精神に素晴らしい効果を与えるのです。」と、しめてしまうわけです。
これではこのお弁当屋さんのモットーは「子供の精神に素晴らしい効果をあたえる」という何ともスピリチュアルで怪しいお弁当屋さんになってしまいます。
文章は、スタートで「この商品の特徴は」と振ったら最後はその商品の特徴で終わらなければいけません。
重複表現注意する
最後に、文章が読みにくいホームページの特徴として、重複表現があります。
例えばこういうのです「清掃業者として2年の月日がたった清掃業者の○○は、清掃業者としての理念を忘れず、地域の清掃業者として、数々の清掃業者と切磋琢磨し、清掃業者として恥じない職務を果たしてきました」
ね、もうこの一文でおなかいっぱいですよね。
あとは「明るい笑顔と笑い、たくさんの微笑みに包まれて笑い声の絶えないスマイルいっぱいのサロンです」みたいな、もうなんだかそこに行くと笑い死にそうなものもよく見ます。
こういうのは、はっきり言って読む人には読みにくくて仕方ありません。
まとめ とにかくまずはわかりやすさ
いかがでしたか?
これはもはや実践というより基礎中の基礎になるのですが、とにかくホームページの文章はわかりやすさが一番大切になります。
それ以上の個性や雰囲気の出し方は、二の次です。
まずは、そのページに書いてあることが相手に伝わり、そして最後まで読んでもらえる文章。
わかりやすく、読みやすく、めんどくさくない文章。それが重要なのです。
以上「個人事業主向け!ホームページで店の魅力を伝える文章の書き方・コツ」でした。
例文を見ながら書くのもおすすめ おすすめツール
最近ではホームページの文章を書きやすくするための、例文を見られるサイトも存在しています。
実際に僕が使って検証してみたので文章をうまく書く自信がない人は参考にして見て下さい。