絵がうまい人を羨ましいと思うことありますよね。
しかし、そうは思っても、実際に練習することをためらう人は多いと思います。
なぜなら、絵は練習したら必ず上手くなるわけではないと思っているからです。
しかしそれは大きな間違い。
イラストや絵というものも、練習次第で確実にうまくなるのです。
ここではそんな、イラストや絵を独学で上達させる方法について解説していきます。
ちなみに、ここで書けるようになるのは「線画」つまり色を塗っていない絵です、色の塗り方は、それはそれで奥の深い話ですので、まずは線画を描けるようにしましょう。
まずは環境を整える
まずは絵やイラストを上達させるには、上達させられるだけの環境を整える必要があります
まずはその環境整備をしましょう。
液晶のタブレットを買う
いきなりの出費で申し訳ないのですが、もうこれは必須で買ってください。
絵やイラストを描かない人には何のことかわからないと思いますが、これはいわゆる液タブ(液晶タブレット)やペンタブといわれるもので、デジタルで絵を描くときの必需品です。
値段はピンきりで、数千円の物もあるのですが、僕は少し高価な液タブをおすすめします。
僕自身、初めは安いもので良いと思い、液晶が無い3000円程度のペンタブを購入したのですが、とにかく使いづらく役に立ちませんでした。
iPadでも良い
ペンが使えるiPadもおすすめ。
少し前まで10万円程する「iPad Pro」のみApple Pencil(タッチペン)対応だったのですが、最近、「iPad」でもApple Pencilに対応しました。
iPadならパソコンが無くても使えるので便利です。
「そんな買い物するの?」と思うかもしれませんが、長い目で見ればこちらの方が経済的。
練習用にスケッチブックと鉛筆を買って、一枚描くごとに紙を消費していたら、もったいないです。
機能的にも優れており、写真を透かして上からなぞるように絵を描いたり、ワンタッチで色を塗ったりできます。
お絵かき用ソフトを使う
これは、無料のものから有料のものまでたくさんありますが、最初はお金がかからないものでいきましょう。
まずは、パソコン内にソフトをダウンロードして使うもので、パソコン容量に空きがあって余裕があるならば、おすすめなのが「MediBang Paint(https://medibangpaint.com/)」
そしてパソコンにダウンロードしたくない人におすすめなのが「Pixlr Editor(https://pixlr.com/editor/)」です。
どちらも無料ですが、煩わしい広告も少なく、また機能も「ほんとに無料?」といいたくなるくらいに充実していますので、これで十分です。
もちろんお金に余裕があるならば、PhotoshopやCLIPSTUDIOPAINTなどを使うと良いのですが、まずは無料ソフトを使えば問題ありません。
実際に描いてみる
機材が揃ったら実際に描いていきます。
絵に関しては理論をどれだけ読んで勉強しても全く意味はありません。
描いて描いて描きまくる、それ以外に上達の方法はないと考えていてください。
上達法1 線を引く
まずは上達法の1ですが、これはまず何はさておき「線を引く」ことです。
といっても何か複雑な線を引くのではなく、直線や曲線や波線をただ延々と書いていくだけです。
こんなことを言うと「いくらなんでも馬鹿にしてる、線ぐらいひける」と思う方もいると思いますが、一度やってみてください。
絵が得意でない人で、自分の思い通りの線をいきなり引ける人はいません。
直線のつもりが途中でくねっとなったり、曲線がカクカクしたり、波線の波の大きさが全然そろってくれなかったり、はっきり言ってうまく線なんか簡単に引けないのです。
しかし、うまく線が引けないと、うまく絵なんか描けません。
自分の思うような直線、曲線、波線がひけるようになるまでは、ひたすらその練習をしましょう。
上達法2 四角→三角→丸を描く
お絵かきソフトにはたいてい図形ツールがついていて、四角や三角や丸をきれいに描けます。
しかし、ここではそういったツールを全く使うことなく、フリーハンドの自力で、こういった図形を延々と描いていく練習をしましょう。
順番はうえに書いた通りの順番で構いません。
そしてこれもまた、自分で考えているよりもかなり難しい作業であることに気づくでしょう。
きれいな正方形の真四角を描くことがこんなに難しいのかと感じるでしょうし、正三角形がどうしても歪んでしまうはずです。
そして、丸は、あなたに絶望の味を教えてくれます。
丸に関しては、自分でこれが丸だ!と納得できるところで練習を完了しましょう。
それこそ、本当の真円を描けるように練習し始めると、上手な絵やイラストを描けるようになるより困難です。
ここで大事なのは、ペンタブやお絵かきツールになれることと、ペン先が自分の思うように動かせるようになることですので、それがある程度できるようになれば次に進みましょう。
上達法3 トレスする
次に行うこと、それはトレスです。
トレスとは、他人の絵を下敷きにして、それをなぞるようにして模写することなんですが、お絵かきソフトを使えば、この辺のことは簡単にできてしまいます。
方法は、参考にしたい絵を取り込んで、新しいレイヤーを展開、上からペンでなぞるだけです。
このトレスをして画力を上げる方法はいまだに賛否両論が渦巻く方法ですが、この先イラストレーターになりたいとかではないなら、やはりこれが一番手っ取り早いですね。
とにかく絵が上手な人の絵を、何度も何度も、上からなぞって描いていってください。
そうすることによって、まずはペンの使い方が上達してきますし、段々と人物を描く時の描き方や、ペン先の強弱のつけ方、構図などといったことが理屈ではなく感覚でわかってきます。
ただここで重要な注意を一つ。
他人の描いた絵をトレスして練習するのは良いのですが、トレスした絵を自分が描いたものであるとSNSなどに乗っけたりするのは重大なマナー違反で、下手すると法に触れます。
絶対にやめましょう。
上達法4 模写する
トレスを何度も何度も繰り返したら、今度は模写してみましょう。
トレスの場合は、他人の絵を下敷きにして上からなぞって絵を描くという方法でしたが、今度は他人の絵を横において見ながらまねて描いていくという方法です。
この模写はトレスに比べるとずいぶん難しくなります。
そもそも絵を描くという行為は、頭の中にある映像を絵として指先を通じてアウトプットする行為ですので、ある意味頭の中の絵を模写するという行為なんですね。
ですから、この模写という行為ができないと、絵やイラストは上手にはなりません。
パソコンの画面上にお手本となる絵を見えるように置いて、それを見ながら少しでもそれに近づけるように何度もトライしてはやり直す作業をしていきましょう。
上達法5 思い出し模写をする
模写が上手にできるようになったら、もうかなり絵を描くという行為に慣れてきているはずです。
絵を見てそれを真似するだけなら、かなりの絵を描けるようになっていることでしょう。
そうなったら次の段階、「思い出し模写」です。
この思い出し模写とは何かというと、今までお手本にして書いてきた絵を、記憶を頼りに模写していくという方法です。
これはかなり難しい作業です。
まずは、お手本になる絵をしっかりと見て、そして、その絵をかくした状態で描いていきます。
最初は、何度も絵を確認しながら、隠しては描き、確認してもう一回かくしての連続でも構いませんが、最終的には最初から最後まで隠して描けるようになりましょう。
そして、これができるようになれば、もうあなたは、絵を描ける人になっているといっても良いのです。
上達法6 絵を描く
ここで初めて絵を描いていきます。
何でも構いません、リンゴだろうがみかんだろうが、キリンだろうがカバだろうが、美少女だろうが構いません。
あなたが頭の中に鮮明に思い描けるものを、鮮明に思い描いてください。
そして、それを思い出し模写の要領で描いていきます。
もしここまでの練習をまじめに、そしてしっかりとこなしていた人ならば、ここできっと自分の画力の上達に驚くはずです。
私も友人に勧められてこの方法を試したのですがここで「え?これが自分で描いた絵なのか!?」って感じでした。
少なくとも、もう、絵が下手な人ではなくなっているのです。
まとめ 脳内の映像をアウトプットするという考え方
絵を描くというのは何も白い紙の上に、新しく何かを作り上げることではありません。
絵を描くという行為は、頭の中にある映像を指を通して紙の上(画面の上)にアウトプットする行為なのです。
ですから頭の中に画像を思い浮かべることができて、それを模写することさえできれば、問題なく絵を描くことができます。
もちろん、構図がどうとか、金属の描き方のテクニックとか遠近法とかパースとかいろいろありますが、それは頭の映像を模写することができてから、おいおい学べば良いことです。
まずは、頭の中にある映像をいかにちゃんと模写できるか。
スタートは、そこなのです。
以上「イラスト・絵を独学で上達させる考え方!おすすめフリーソフトや道具」でした。