数学・物理トリビア
ゲーマーには数学や物理が好きな人が多いように思います。
僕も数学は大好きです。
そこで、今回はゲームに疲れた時の暇潰しとして1つ数学のトリビアを紹介します。
レンガずらし
この図のように少しずつレンガをずらして積み上げた場合、どれだけずらすことが可能なのでしょうか?
考えてみてください。
この下に答えが書いてあるので計算したい人は注意してください。
考え方
上に積んだレンガの重心が一番下のレンガの右端を超えなければレンガは崩れないのです。
図のように、重心の位置を矢印で書き出すことができます。
計算式で言うと1/2n(nは積んだ積み木の数)だけずらすことが可能なのです。
1つ積む場合は 1/(2*1)=1/2
2つ積む場合は 1/(2*2)=1/4
3つ積む場合は 1/(2*3)=1/6
・・・
1/2+1/4+1/6+1/8+・・・+1/2n +・・・
このように無限に続けた場合(無限に積み上げた場合)、永遠に足し算が続きますね。
足し続けると答えも∞になります。
つまり、この数字は1つずつのレンガのずらせる距離なので、∞になるということは「レンガを∞にずらすことが可能」ということになります。
一見、無限にずらすことなど不可能に思えますが、順番に理論立てて考えると可能なのです。
計算(1000個積み上げた場合) 追記2018.3.31
計算式や具体的な計算方法は、数3という高校の数学で習う範囲になります。
無限に対する考えは難しく、少しの計算式の違いで結果が全く異なるものになるので、直感で答えを出すのは難しいと思います。
計算方法を解説するとかなり長くなってしまうので、今回はエクセルを用いて、大まかな計算結果とグラフを紹介します。
1に収束しない理由
「1/2 + 1/4 + 1/8 + 1/16 + ⋯」計算式でいうと、lim[n→∞]1/2^n、という条件が続く場合は1に収束しますが(ウィキペディア解説ページ)、今回の問題の場合は少し条件が違ってきます。
今回の問題では、「1/2 + 1/4 + 1/6 + 1/8 + ⋯」となります。(計算式でいうと、lim[n→∞]1/2×n)
エクセルデータ
実際にエクセルで計算してみたところ、
10レンガ積み上げるとレンガ1.46個分ずれ、
100レンガ積み上げると2.59個分ずれ、
300レンガ積み上げると3.14個分ずれ、
1000レンガ積み上げると3.74個分ずれるという結果になります。
下の画像がそのデータとグラフです。
収束することなくレンガのずれる幅合計の数値が上がっていることが、グラフを見ることで感覚的にわかりやすくなるのではないでしょうか。
1000個も積んで3.74しかずれないのに、「無限にずらすことが可能なのか?」と思う方も多いと思いますが、あくまでも無限にレンガを積み上げた場合、無限にずれるということです。
まとめ
人間は直感で思ったことが正しいなどと言われることがありますが、そうでないこともあるのです。常に物事を理論立てて考えるようにしましょう。
以上「【不思議な現象】数学・物理のトリビア1」でした。
数学好きで、このような問題は他にもいくつか知っているので気が向いたら続編を書いていこうと思います。