一点のものを見る視力とは違い、動いているものに対して目を向けることを動体視力と言います。
この動体視力を重要視するのは主にスポーツの世界であり、野球やテニス、卓球など素早く動く対象物に体を対応させていかなければならないことから、スポーツを上達させるためには動体視力を鍛えることは必要不可欠だとされています。
また、自転車や車などの運転、ゲームを上手くプレイする際にも必要な能力とされています。
以前、テレビでスポーツ選手やフラッシュ暗算をしている人、有名凄腕ゲーマー、などを集めて動体視力No.1を決めるという番組を見たことがあります。
そこで優勝したのは、なんとゲーマーでした。
今回はそんな動体視力を鍛える方法を紹介しようと思います。
動体視力を鍛えることによるメリット
スポーツをしていないから動体視力が必要ないのかと言うとそうではありません。
動体視力を鍛えることによって得られるメリットというのもあるのです。
動体視力を鍛えることで、体の反射能力が向上します。
動作が速くなる
それは自転車に乗っていたり、車の運転をしていたりする時に非常に役立つのです。
運転中に目に飛び込んでくる障害物に対して体が瞬時に対応できるようになるのは動体視力のおかげと言っても過言ではないでしょう。
また、人間は目に入ってくる情報によって体を動かします。
そのため網膜に映し出される映像の分析に時間がかかればかかるほど動作が遅くなってしまうのです。
動体視力を鍛えることによって、情報を脳に伝えるスピードが速くなり、キビキビした動作が可能となるのです。
動体視力を鍛える訓練方法
眼球の周りの筋力が低下するため、動体視力は年齢と共に衰えていくとされています。
向上させたいのであれば、その筋肉を鍛えましょう。
その方法は特別なことではなく、日常的なトレーニングによって可能です。
速読の練習
速読とはその名の通り、文章を早く読むということです。
新聞紙や本など、文字数が多いものを利用するとよいでしょう。
通常の文章の読み方と違い、速読は目の動き方が変わります。
通常の読書というのは、常に文章を読み進めているつもりでいても、実際は文章の途中で視点が止まっているのです。
速読の場合はその止まる回数が圧倒的に少なくなるため、その分視点を動かしていることになり、眼球の筋肉が鍛えられます。
現在、速読を習得するための本も数多く出版されているので、そのようなものを使うとより効率良く速読を習得・動体視力向上できるでしょう。
「頭の回転が3倍速くなる! 速読トレーニング(楽天、Amazon)」
ゲームで鍛える
子どもが楽しむためのゲームや、脳トレなどの大人からお年寄りまで幅広く楽しめるゲームなど、ほとんどのゲームは動体視力を鍛えることができます。
なぜなら、ほとんどのゲームは画面上で動くものを目が追うことによってプレイするものだからです。
ゲームは動体視力を鍛えるには最適のトレーニングで、ゲームをしていると自然と動体視力が良くなっていくのです。
一番初めに紹介したテレビ番組で、ゲーマーが優勝したのも納得できます。
動体視力を鍛えるおすすめゲームジャンル
- 音ゲー
- パズルゲーム
- 格ゲー
- ミニゲーム
- ワニワニパニック(アーケードゲーム)
とにかく動体視力を鍛えるためだけにゲームをする場合は、「音ゲー」と言われるものをおすすめします。
音楽に合わせて、降ってくるものに対応したボタンをタイミング良く押すというシンプルなゲームです。
全てのゲームジャンルの中で、反応速度が最も重要になってくるジャンルだと思います。
音ゲー初心者にオススメは「太鼓の達人(楽天、Amazon)」か「リズム天国 ザ・ベスト+(楽天、Amazon)」です。
他にも、ぷよぷよなどの「パズルゲーム」やストリートファイターなどの「格闘ゲーム」も、極めようとすれば動体視力が必要になってきます。
ぷよぷよは対戦中に、自分の画面だけでなく、相手の画面も見ながらプレイする必要があるので動体視力が鍛えられるだけでなく、視野も広くなるでしょう。(速読でも視野拡大します)
ゲームでのトレーニングなので飽きにくく、日常的にも続けやすいのですが、長時間ゲーム画面を見るのは逆に目が疲れてしまうため、時間を決めて休みながら行うようにしましょう。
走っている電車の中を見る
路線を走っている電車と視点のスピードを合わせて電車の中を見るトレーニングです。
比較的ゆっくり走っている鈍行列車やスピードのある一般的な電車など様々なもので試してみましょう。
もちろん外から電車の中を見るというのも効果的ですが、電車の中から外の景色を追いかけるというのも効果的です。
電車の中から見る景色であれば、見えてくるものが変化するため飽きることもありませんし、通勤中・通学中の隙間時間にできるトレーニングなのでおすすめです。
しかし、電車は常に一定のスピードで走っているわけではありません。
各駅停車で減速したり止まったりするというのがこのトレーニング法のデメリットです。
テレビで鍛える
テレビで鍛える方法は日常的に行う事ができるので効果的です。
自分の決めた特定の人物・物が映った時に手を上げるなど、ルールを事前に決めておきましょう。
また、録画してある番組の早送りをCMが終わった瞬間に止める、というのも良いでしょう。
2人で鍛える
誰かに協力してもらって反射神経を鍛える方法です。
まず、反射神経を鍛える人の利き手を開いた状態で前に出します。
協力者に30センチ程の定規を用意してもらい、開いた手のところに定規の下の端がくるように持ってもらいます。
協力者のタイミングで定規を落としてもらい、鍛える側がそれをできるだけ早くキャッチします。
下から何センチのところでキャッチできたのか計る事ができるので、毎回記録を伸ばせるように特訓しましょう。
スポーツで鍛える
スポーツの為に鍛える人もいるとは思いますが、そうでない人はスポーツ自体でも鍛える事ができるのでおすすめの方法です。
ゲームと同様、楽しみながら反射神経・動体視力を鍛える事ができます。
スポーツの中でもテニスや卓球などの球技が良いでしょう。
高速で動く球を目で追う必要があるので、目を動かすための筋肉が鍛えられます。
体も動かすので運動不足の人には最も良い鍛え方だと思います。
まとめ
このように特別なことではなく日常的なことで動体視力を鍛えることは可能なのです。
体の動きが鈍るのは、体が衰えているだけではありません。実は眼球の筋肉も大きく関係しているのです。
特に今日では高齢者の運転による事故が多発しています。
注意力散漫であったり、動体視力の低下によって反射能力も低下していることが原因の1つとも言えるのです。
1日10分の短い時間でも毎日トレーニングを続けることで、筋肉を鍛えて健康的な体を維持できるよう心がけることが大切です。
以上「【反射神経・動体視力】同時に鍛えるおすすめ訓練方法!運転も上達」でした。