GarageBandは、パソコンのMacに標準搭載されている無料の音楽制作ソフトウェアで、音楽を演奏、録音、編集する際にとても便利で、人気が高いソフトです。
最近ではiPhoneやiPadにも搭載されているので、使っている人も多いのではないでしょうか。
Logic Pro Xは、そんなGarageBandの上位版で、App Storeからインストールできる有料の23800円のソフトです。
今回は、この2つのソフトを実際に使っている僕が、Logic Proを買う必要はあるのか、どのような違いがあるのか(主にMIDI編集)、について紹介していこうと思います。
少しでも、Logic Proの購入を検討している人の参考になればと思います。
この記事では現在2018年3月の最新バージョンLogic Pro Xについて書いています。
料金設定は数年ごとに変わるようです。Logic Proの料金が変わっている恐れがあるので、購入前にはLogic Pro X - Appleで確認しておきましょう。
はじめに
僕自身、電子ピアノ(MIDIキーボード)を使って演奏したMIDIデータをGarageBandで編集するという作業を1年以上行っていました。
GarageBandしか知らなかった頃は、特に不満もなく、満足していました。
しかし数ヶ月前、そんなGarageBandの上位版Logic Proはどれだけすごい機能があるのか無性に気になり、つい購入してしまいました。
Logic Proを買う必要はあるのか
使ってみた結果から言うと、この2つのソフトには、はっきりとした違いがあり、一度Logic Proを使うとGarageBandでは満足できなくなります。
Logic Proを使うとGarageBandの時間効率の悪さ、性能の物足りなさに気がついてしまうのです。
数曲程度しか編集する予定がない人や、ある程度のクオリティーであれば十分だと考えている人はGarageBandでも十分満足できます。
しかし、
- 長い期間・多くの音楽制作を行う人
- できるだけ無駄な時間を省きたい人
- よりクオリティーの高い音楽を作りたい人
はLogic Proを買うべきです。
23800円(数年前までは10万円程度していたそうです)と、少し高いので買うのをためらってしまう人がほとんどだと思いますが、お金以上に時間の節約になるはずです。
その余った時間で仕事をすれば簡単に元は取れるでしょう。
僕はLogic Proを買って少し使ってすぐ、この料金設定の安さに気付かされました。
それでは、順番にLogic Proの機能について紹介していきます。
Logic Proの機能(GarageBandとの比較)
Logic Proの基本的な使い方はGarageBandとほぼ同じで、GarageBandのファイルも読み込むことが可能です。
GarageBandに慣れている人がスムーズに移行できるのもLogic Proの魅力の一つです。
膨大なMIDIサウンド音源
まず、一番わかりやすい違いは、膨大な音源が利用できるということです。
MIDIを再生する際の音源、例えば、Pianoなら上の画像の数、14種類もあります。(GarageBandは6種類程度)
たくさんの楽器を使って作曲したい場合、楽器ごとの音源を買い揃えていくと少なくとも数十万円はしますが、Logic Proでは追加の料金を支払うことなく、膨大な楽器の音源が利用できます。
膨大なLoop音源
Logic Proのウインドウ画面右上のループマークをクリックすると表示される、ループ素材というものがあります。
これは楽曲制作に使うことが可能(ループ素材の単体利用でなければ商用利用も可能)なあらかじめ作られた自由に使える数小節の音楽です。
この素材を組み合わせることで簡単に自分の音楽が出来上がります。
これはGarageBandにもあるのですが、Logic Proのループ素材数は圧倒的に多いです。現在(2018年)、僕が利用しているものでは9800程ありました。
僕はループ素材を使った作曲はしていないのでよくわかりませんが、さらに追加ダウンロードできるかもしれません。
Youtubeで、ループ素材のみを使って作曲した音楽を公開されている方もいますので、こちらで紹介しておきます。
下の動画の4:40からこの方がループ素材のみで作られた音楽を紹介されています。
一定の音量やリズムのMIDIをランダムにして人間味を与える
ヒューマナイズという機能は、音量やリズム、音の長さを自分が設定した範囲でランダムにばらけさせるものです。
その他にも、音だけばらけさせる「ベロシティをランダム化」など、様々なプリセットが用意されています。
選択した音のベロシティ(音の強弱・音量)を指定した数値の範囲でランダムにばらけさせることが可能です。
これにより、楽譜データをそのままMIDI化したような人工的・コンピューター的なMIDI音源でも人間らしい、強弱のある音楽になります。
これは、MIDIキーボードなどで演奏せずに、パソコンでの打ち込み入力をしている人には特に便利な機能ではないでしょうか。
GarageBandでこの作業をしようと思うと、一音ずつ変えていかなければいけないので、1分の曲でも数十分から1時間かかります。
それが、Logic Proならボタンひとつ押すだけです。
これがはじめに言った、GarageBandの時間効率の悪さです。
これからさらに紹介していきますが、このような機能がいくつもあります。
(この設定はインストール直後の初期状態では表示できなくなっていますので、「Logic Pro」>「環境設定」>「一般」をクリックし、出てきたウインドウの「詳細」にある「詳細ツールを表示」にチェックを入れます。
そして、変更したい音を選択した状態で「command」+「9」キーを押すとウインドウが出るのでそこで設定しましょう。)
リズムを揃える
タイムクオンタイズ機能というリズムを揃える機能があります。
先ほどの人間味を与える時とは逆の、少しずれてしまっているリズムを一気に揃える機能です。
上の画像のように、1/1、1/2、1/4、1/8、1/16、1/32、1/64音符などから、自分の揃えたいリズムのものを選び、タイムクオンタイズの位置にあるQボタンを押せば、選択した音が一括でリズム微調整されます。
これもGarageBandで手作業で一音ずつ確認して微調整していくと、1分の曲でも1時間はかかると思いますが、Logic Proならボタン1つです。
音量の違いが目で見てわかる
パソコンでの打ち込みでなく、実際に自分で演奏した音をできるだけそのまま使いたい人も多いと思います。
そのような方にも、Logic Proは便利に作られています。
なぜなら、音量が目で見てわかるようになっているからです。
GarageBandでは全て同じ色で表示されますが、Logic Proでは紫から赤へと、小さい音から大きい音に合わせた色に表示されています。
いちいち再生して音量を確認しなくても良いのはかなり便利です。
クオリティーの高いリバーブやディレイなどの高度なカスタム設定が可能
リバーブ:大きな部屋での残響
ディレイ:やまびこのような同じ音の響き
「Space Designer」や「Delay Designer」、「EQ」など、GarageBandではできないオリジナルのカスタム設定が可能です。
何秒間響かせる、残響音のみにする、ディレイを好きな間隔・音量にするなど、かなり細かい設定が可能です。
ここでは紹介しきれないたくさんの細かな機能があります。
和音・コードを鳴らす
上の画像の「Chord Trigger」>「Single」を選択した状態では、ピアノの鍵盤を1つ押すだけで、ピアノの和音やギターのコードが鳴ります。
メジャーやマイナー、ブルースやジャズバラードの和音(コード)など、様々なものがあります。
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まとめ
今回は、Logic Pro X - Appleの機能のほんの一部ですが、GarageBandよりも優れている点を紹介してみました。
まだまだここでは紹介しきれないほどの機能がたくさんある高性能のソフトなので、今後音楽制作をいくつか考えている人は購入してみてはどうでしょうか。
この記事が、効率的で時間の無駄のない作曲をする為の参考になればと思います。
以上「GarageBandとLogic Pro Xの違い!画期的な機能・比較」でした。