指スマとは
グーにした手の親指を、掛け声「いっせーのーせ、指スマ」などに合わせて上にあげ、ゲーム参加者の上に上がった親指の合計数を2回的中させると勝ちとなる、あの有名なゲームです。
今回は確率でみた場合の攻略法について考えてみようと思います。
ただの心理戦ではない?
2人での対戦の場合では完全な心理戦となりますが、大人数での対戦の場合にかぎり確率で有利となる戦術があります。
例として3人、4人、5人の場合を考えてみましょう。
3人での対戦
自分の上げる指の数はわかるので、相手2人(Aさん、Bさん)の指の出る数について考えてみましょう。
それぞれの指の出し方が全くのランダムだと考えた場合、左右の親指を分ける必要があるので「親指をあげない0」「左手親指を上げる1」「右手親指を上げる1」「両手親指を上げる2」の4通りで考えます。
1を出すときは右手は使わず、必ず左手の親指を使って上げるようにしている、という人の場合は「0、1、2」の3通りになりますが、3通りで考えた場合も4通りで考えた場合も攻略法は同じ結果となります。
指の上げ方の全通りパターン表(表1)
Aさんの指 | Bさんの指 | 指の合計数 |
0 | 0 | 0 |
0 | 1(左手) | 1 |
0 | 1(右手) | 1 |
0 | 2 | 2 |
1(左手) | 0 | 1 |
1(左手) | 1(左手) | 2 |
1(左手) | 1(右手) | 2 |
1(左手) | 2 | 3 |
1(右手) | 0 | 1 |
1(右手) | 1(左手) | 2 |
1(右手) | 1(右手) | 2 |
1(右手) | 2 | 3 |
2 | 0 | 2 |
2 | 1(左手) | 3 |
2 | 1(右手) | 3 |
2 | 2 | 4 |
上の表はAさん、Bさんの指の数とその合計数をまとめたものです。
表を見てもらうとわかるように、全部で16通りの指の出し方があります。
出現パターンの数(表2)
表1を見ると指の合計数が0から4まであることがわかりますが、それぞれの数がでるパターンの数を見てみます。(表1の指の合計数の0〜4それぞれの出現回数)
指の合計数 | 出現パターンの数 |
0 | 1回(約6%) |
1 | 4回(約25%) |
2 | 6回(約38%) |
3 | 4回(約25%) |
4 | 1回(約6%) |
この表をみると、指の合計数2となる回数が最も多いことがわかります。
つまり、3人で対戦する場合、相手2人の指の合計は2となる確率が一番高くなるのです。
4人で対戦
今回も自分の上げる指の数はわかるので、相手3人(Aさん、Bさん、Cさん)の指の出る数について考えてみましょう。
指の上げ方の全通りパターン
4人で対戦する場合のパターンは64通りとなり、表で書くとものすごく多くなってしまうので省略します。
(4×4×4=64通りと、計算で出すことができます。)
出現パターンの数(表3)
全通りパターンの表は省略していますが、出現パターン数を書き出すと次のようになります。
指の合計数 | 出現パターンの数 |
0 | 1回(約2%) |
1 | 6回(約9%) |
2 | 15回(約23%) |
3 | 20回(約31%) |
4 | 15回(約23%) |
5 | 6回(約9%) |
6 | 1回(約2%) |
この表をみると、指の合計数3となる回数が最も多いことがわかります。
つまり、4人で対戦する場合、相手3人の指の合計は3となる確率が一番高くなるのです。
5人で対戦
最後に5人で対戦の場合も見てみましょう。
5人対戦の場合は、相手が4人(Aさん、Bさん、Cさん、Dさん)なので4人の指の出る数について考えてみましょう。
指の上げ方の全通りパターン
5人で対戦する場合のパターンは256通りとなり、表で書くとものすごく多くなってしまうので省略します。
(4×4×4×4=256通りと、計算で出すことができます。)
出現パターンの数(表5)
全通りパターンの表は省略していますが、出現パターン数を書き出すと次のようになります。
指の合計数 | 出現パターンの数 |
0 | 1回(約0.4%) |
1 | 8回(約3%) |
2 | 28回(約11%) |
3 | 56回(約22%) |
4 | 70回(約27%) |
5 | 56回(約22%) |
6 | 28回(約11%) |
7 | 8回(約3%) |
8 | 1回(約0.4%) |
この表をみると、指の合計数4となる回数が最も多いことがわかります。
つまり、5人で対戦する場合、相手4人の指の合計は4となる確率が一番高くなるのです。
確率で考える攻略法まとめ
以上のことをまとめると
3人で対戦する場合、相手の指の合計は2(約38%)
4人で対戦する場合、相手の指の合計は3(約31%)
5人で対戦する場合、相手の指の合計は4(約27%)
が一番出やすいということがわかります。
つまり、「自分以外の指の合計数の半分」が一番出やすくなるのです。
勝負の途中に相手が数を的中させ、手の数が減った場合は、自分以外の指の合計数も減っていくので常に自分以外の残りの指の合計数の半分がいくつなのかを計算しておくようにしましょう。
以上「【指スマ攻略】確率論で考える必勝法!指の本数当てゲーム」でした。
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