楽器を演奏する時やゲームをプレイ(特に音ゲープレイ)するときには、必ず体のどこかの筋肉を使っています。
演奏に必要な筋肉を鍛えるトレーニング方法についてどのようなものがあるでしょうか。
吹奏楽
腹筋と背筋と口輪筋
吹奏楽は「吹く」楽器がほとんどです。
腹式呼吸を行うため、まずは「腹筋」が重要です。
腹筋を鍛えることでお腹をしっかりと張って、真っ直ぐで芯のある音を出すことが可能になります。
腹筋の支えがないと安定した音を出すことが難しくなるでしょう。
次に「背筋」です。
姿勢がよくなり、息をしっかりと入れることができます。
背筋を鍛えるなら、うつ伏せになってから頭を上げるようにして反り、1~2分キープして下さい。それを限界と思ってから、さらにもう一度して下さい。
筋肉を付けるには、限界だと思ってからのトレーニングが一番重要です。
長時間の演奏に耐えるには「口輪筋」という口の周りの筋肉も大事です。
ストローを唇でくわえて地面と水平になるようにし、しばらくの間保つようにしたり、口笛を吹く、口角を上げて笑うなどのトレーニングが良いでしょう。
打楽器(ドラムマニア)
上腕二頭筋などの腕力
打楽器の中にはシンバルなど、重たいものもあるので腕力が必要な場合もあります。
また、重たいものを持つ必要がないドラムなどでも腕力が必要だと思われがちです。
しかし、腕力を付ければ良い演奏ができるというものでもなく、演奏に耐える力を付ける目的となるでしょう。
パワフルに叩くために筋トレを行っても直接的にはあまり関係がなく、ドラムをいっぱい叩いて鍛えることが一番効果的です。
足の筋肉も同様で、ドラムをいっぱい叩いて鍛えるようにして下さい。
ピアノ(ビートマニアなどの音ゲー全般)
指の筋肉
第一に「左右の握力の差を縮める」ようにしましょう。
握力の差が大きければ大きいほど、無駄な力が入りすぎてしまいますので、左右の手の握力が同じになるように鍛えましょう。
握力を計測しながら左右で同じになるようにトレーニングして下さい。
第二に「指一本一本の筋肉が独立」するようにします。
ピアノを使わずにできるトレーニングをいくつか紹介します。
トレーニング法1
- 手をゆっくりと5秒間握る
- 次に5秒間手をぱーに開いて伸ばす
これを何度も繰り返しましょう。
回数は特に決まっておらず、限界だと思ってからさらに数回行うのがオススメです。
トレーニング法2
引用:http://gooday.nikkei.co.jp/atcl/report/15/062500024/111700017/?SS=imgview&FD=92904406
- 左右の指の先をくっつけて中にボールが入っているような形にする
- 他の指はくっつけたまま、親指から順番に、対の指を互いに当たらないようにくるくると回します
練習すればくるくると回す速度を上げていくことが可能になります。
いつでも、どこでも楽しみながらできるトレーニングなので時間があれば行いましょう。
頭の回転もよくなり、認知症予防の効果もあるようです。
トレーニング法3
- 手と手を合わせて合掌した状態にします
- 指をくっつけたまま親指と人差し指の間だけを広げる
- 人差し指と中指の間だけを広げる
- 中指と薬指の間だけを広げる(難しいので初めは誰かに広げてもらうか、物を挟んで広げると良いです)
- 薬指と小指の間だけを広げる
これを何度か繰り返しましょう。
4の中指と薬指の間を広げるのは難しく、初めはできないと思いますが練習しているとできるようになります。
トレーニング法4
ピアノ・ゲームを使ったトレーニングとしては、弾きたい曲をとてもゆっくりと指の1本1本を意識しながら弾いてみましょう。
速い動作をするよりもゆっくりとした動作の方がより筋肉をつけることができます。
この時、腕や弾いてない指の力は抜くようにしましょう。
ピアノの場合は「ハノン」という曲を用いるのも良いでしょう。
ギター(ギターフリークス)
右手の上腕二頭筋と上腕三頭筋、前腕部の筋肉
ギター奏法の1つ、「オルタネイトピッキング(オルタ)」というものがあります。
右手のピックを下に降ろすときだけでなく、上に上げるときにも弦を弾いて演奏する方法です。
右手の上腕二頭筋と上腕三頭筋が重要で、さらに前腕部の筋肉も必要になります。
ギターフリークスでは特に重要
ギターフリークスでは「IMI」という曲が超高速で、BPM291の16分オルタが十秒間程続く部分が存在します。
1分間に1164回右手で弾く速度で、1秒間にすると19.4回ですので、知らない人でもその速さがわかってもらえると思います。
ほかにも「Driven Shooter」という曲がBPM264の16分で左手の指の切り替えがかなり多い曲も存在しています。(3回右手で弾くごとに、左手の押しているボタンを切り替えるので、下上下、上下上に弾きながら左手の指を切り替えていかなければいけません。不可能です...)
ちなみに、IMIはノーミスでのフルコン達成者(以前お会いしました)はいますがDriven Shooterはまだいません。
ギタフリを10年以上プレイしている人がたくさんいるにもかかわらずフルコン者がおらず、これからも出る気がしない最強の曲です。(僕はできる気がしませんでした)
トレーニング方法
一定のリズムで弦1本を弾き続ける練習をしましょう。
指板を押さえる手は利き手と逆になるため、初めのうちは指を細かく動かすのに苦労します。
握るタイプのトレーニンググッズを持っておけば、ギターが手元にない時でもトレーニングできます。
また、右手の腕力をつけるために腕立て伏せをしましょう。
バイオリン
上腕部の筋肉
バイオリンは主に上腕部の裏の筋肉などを使います。
練習で身に付けるのが一番ですが、500g~1kgの軽い負荷をかけたダンベル体操をゆっくり、反動をつけずに1日15分ほど続ける方法もあります。
上腕部の裏の筋肉、腹筋、背筋、側筋を徐々に鍛えることで、肘から先が自由になっていきます。
楽器で筋トレ・ダイエット
最後に演奏することで筋トレになる楽器にも少し触れてみます。
和太鼓
和太鼓は腕だけで打つものではなく、足を開いてどっしりと構え、全身を使って演奏します。
1時間も叩けば汗を大量にかき、筋肉量アップや運動不足の解消になるのでダイエットにもなります。
日頃運動不足の人で、何か楽器を始めたい人におすすめです。
まとめ
楽器を演奏する時、楽器によって使う筋肉や必要な筋肉は違ってきます。
しかし、すべての楽器に共通して言えることは、特別なことをするよりも「実際にその楽器を演奏する」ことが一番効率的に必要な筋肉を鍛えることができるということです。
間違った筋トレは体を痛めてしまう場合もあるため注意が必要です。
沢山練習することで自然と筋肉がついていくことでしょう。